議会報告 令和2年.3.16 市長の政治姿勢 安保法制の撤回

【質問】
集団的自衛権の行使容認の閣議決定と安保法制の撤回を政府に求めるべきと考えるが、見解は?
首相が改憲の旗振りをする言動は許されるものでない。憲法擁護義務違反ではないか?
市長の認識は。

【答弁】
一点目の、憲法についてでございます。まず、集団的自衛権の行使容認の閣議決定と安保法制の撤回についてお答えをいたします。平成26年7月1日に閣議決定された政府の基本方針に従って国会へ提出された安保法制案につきましては、国民の大きな関心を集める中、戦後最長の国会での審議の後、平成27年9月に成立いたしました。

我が国の平和及び安全に関わる重要な法制でありますが、安全保障や防衛施策は、国の専管事項でありますことから、本市といたしましては、安保法制の撤回を政府に求める考えはございません。

次に安倍首相の国会等での改憲発言についてでございます。
平成30年5月1日付けの質問趣意書に対する国の答弁書におきまして、政府としては、憲法違反でない旨の見解を示しております。
首相自身が改憲発言をすること自体について、それ自体が憲法違反だというのは、私もちょっと難しいのではないかなというふうに感じております。

【感想】
集団的自衛権の閣議決定は、「憲法9条の下では海外での武力行使は許されない」としてきた歴代政府の憲法解釈を百八十度転換し、日本を「海外で戦争する国」に造り変えようとする歴史的暴挙です。長く審議したからとか、国の専管事項だとか、理由になりません。

また、改憲発議についても、発議そのものは、国民の自由や人権を保障する上で、憲法の規定が障害となっている場合に限られます。ところが、安倍首相は、国民の意思を無視して、自ら声高に改憲議論をしようと主張しています。国務大臣、国会議員には憲法尊重擁護の義務があり、安倍首相が改憲を叫ぶことは憲法違反であり許されません。

以上のことから、市長の認識はちょっと間違っているのではないかというふうに感じています。