府内城址イルミネーション

何だったんでしょうか?府内城址イルミネーション。

 

 

大分市は大分城址公園で2017年度から実施している府内城仮想天守イルミネーションを、20年2月14日で終了しました。
仮想天守は1644年の「豊後府内城之絵図」(正保城絵図)などを参考に金属パイプで再現していました。文字では伝わりにくいですが、昼間に見るとただの鉄骨です。違和感半端ないです。四層構造で高さ約29メートル。パイプに発光ダイオード(LED)を巻き付け、夜間(日没後~午後10時)に点灯していていました。評判は「夜見ると綺麗だ」などの感想がある一方、ネットでは「あまり大した事はないかなぁ、、。わざわざ遠回りしてでも行かないかな。ついでくらいが丁度いいと思います」とするコメントもありました。市内の周辺部にお住まいの市民からは「お目にかかることもない。全く無駄だ」と厳しい意見もありました。

市は何とか盛り上げようと関連イベントを連発。仮想天守の前で音楽会や豆まき、忍者ショー、ヨガ、マグロの解体ショーなどが企画、実行されました。豚汁や七草がゆなども市民にふるまわれました。
このイルミネーションの事業は関連イベントも含め約1億円。これといった経済効果もなく、来場者らにアンケートを取り、「一定の効果があった」とする市の見解には、私は納得できません。本当に無駄だと思います。

歴史のある府内城址。石垣は野面積みで立派です。そういった「今ある魅力」にこそスポットを当てるべきではないでしょうか?

この鉄骨、終了後は解体、撤去されます。これからは大分城址公園整備・活用基本計画に基づき、府内城の文化財調査を継続することとなっています。